公演・イベント
室内楽・器楽・声楽主催公演

北村朋幹 20世紀の邦人ピアノ作品

お知らせ・トピックス

  • 2023年3月29日(水)
    第22回佐治敬三賞 受賞

    2022年10月8、9日の2日間にわたり開催しました「北村朋幹 20世紀のピアノ作品(ジョン・ケージと20世紀の邦人ピアノ作品)」の「第22回佐治敬三賞」受賞が決定いたしました。

    本企画は、演奏者の北村朋幹氏とびわ湖ホールが綿密な打ち合わせの上、プログラムを決定し、実施した企画です。

    なお、びわ湖ホールが佐治敬三賞を受賞するのは初めてです。


    第22回(2022年度)佐治敬三賞  https://www.suntory.co.jp/sfa/music/saji/
  • 2022年10月9日(日)
    アンコール曲
    高橋悠治:秋のオーロラ CANTO I (1988) ご来場ありがとうございました♪

公演によせて

「日本人である自分が、なぜわざわざ西洋の音楽をするのか」
「自分がおこなっている芸術は、本当に誰かの真似ではないと言い切れるだろうか」

善き芸術家であろうとすればするほど、このような問いや疑念は沸き続け、足元は揺らぎ、やがて自らの存在自体に疑いを抱くようになります。

しかしそれと同時に、揺るぎないもう一つの感覚があります。
「自分は西洋音楽に惹かれ、それに触れた時だけに震える心が、確かにある」

遥か遠い場所ではじまった音楽に憧れながら、答えのない自問自答を繰り返し藻掻くのが、我々日本人音楽家の宿命なのかもしれません。
それは辛いことでありながら、そこにこそ何か、自分にだけ与えられた可能性、自らの存在意義が潜んでいるのかもしれない―そう信じてみたいと思えるのは、今回演奏させていただく作品を遺してくれた先人たちがいるからでしょう。
何かを焦がれるほど求め、あらゆる試行錯誤を繰り返す中で生み出された音、他のどこでもない「ここ」日本の響きに触れられるこの演奏会は、僕にとって、本当に大切な時間です。

北村朋幹

「卓越した詩的感性、そして哲学的叡智を具えた芸術家」北村朋幹が登場

2005年、14歳で東京音楽コンクール優勝および審査員大賞を受賞し、一躍脚光を浴びたピアニスト北村朋幹。「卓越した詩的感性、そして哲学的叡智を具えた芸術家」(濱田滋郎)と評されるように、以後その深い音楽性と類まれなる感性により独自の存在感を放ってきました。最近では、「本当に弾きたいプログラムを演奏する」という趣旨のもと、2019年から開始した北村自身が企画するリサイタル「Real-time」にて、作品への深い洞察力と独自のアプローチによってプログラムを構成するなど、ますます注目を集めています。
びわ湖ホールには、2008年度に小ホール公演「びわ湖からはばたく」、2012年度ジルヴェスター・コンサートのソリスト、2014年度ベートーヴェン・ツィクルス、2020年度「びわ湖の午後」ピアノ・トリオで出演し、その度に多くの観客を魅了しています。

20世紀の邦人ピアノ作品に取り組む意欲的プログラム

今回、北村がびわ湖ホールで演奏するのは「20世紀の邦人ピアノ作品」です。
演奏をする上で作品との“個人的な結びつき”を必要不可欠とする北村が選んだのは1950年~70年代に作曲された作品群。武満徹の初期の作品で当初は「音楽以前である」と酷評もされた「2つのレント」、確定性・不確定性が併存する柴田南雄の「ピアノのためのインプロヴィゼーション第2番」、46歳で夭逝した八村義夫が桐朋学園子どものため音楽教室の委嘱により作曲した「彼岸花の幻想」、オペラ『沈黙』作曲者でもある村松禎三の音楽教室委嘱作品「ギリシャに寄せる二つの子守唄」、プリペアド(変音)された音が重層的な音空間を構成する石井眞木の 「ブラック・インテンションⅢ」など、いずれもコンサートで演奏されること自体も稀な曲たちです。
“ゲンダイオンガク”として敬遠されがちな音楽ですが、作曲され半世紀以上経つこれらの作品が北村の手によってどのように再構成され響くのか、ぜひ小ホールで体験ください。

滋賀県立美術館で関連企画を開催!

関連企画「北村朋幹×ジョン・ケージ」
日時:10月8日(土) 11:00/14:00開演(2回公演)
会場:滋賀県立美術館 エントランスロビー
出演:北村朋幹(ピアノ)
[曲目] ジョン・ケージ:プリペアド・ピアノのためのソナタとインターリュード
※入場無料・事前申込不要

出演&スタッフ

北村朋幹(ピアノ)

公演概要

日時

2022年10月9日(日)  15:00開演

会場

滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール 小ホール

詳細

「卓越した詩的感性、そして哲学的叡智を具えた芸術家」(濱田滋郎)と評価されるように、作品を深く掘り下げ背景に潜む哲学や歴史に肉薄しようとする姿勢が他のピアニストとは一線を画す北村朋幹が、20世紀以降の邦人作品を中心にリサイタルを開催します。
なお、前日の10月8日(土)には滋賀県立美術館にて、ジョン・ケージの作品を演奏します。

[曲目]
武満 徹:2つのレント(1950)
福島和夫:水煙(1972)
柴田南雄:ピアノのためのインプロヴィゼーション第2番(1968)
八村義夫:彼岸花の幻想op.6(1969)
松村禎三:ギリシャによせる二つの子守歌(1969)
甲斐説宗:ピアノのための音楽(1974)
石井眞木:ブラック・インテンションⅢ -息のためのピアノ練習曲-(1977)

チケット情報

料金

一般:3,000円
選択してください:1,500円
※全席指定・税込

発売日

友の会

2022年7月22日(金)10:00~

一般

2022年7月24日(日)10:00~

その他

主催

滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール

お問い合わせ

びわ湖ホールチケットセンター
077-523-7136

託児サービス

対象:1歳以上、6歳未満
利用料金:お子様ひとりにつき1,000円
開設時間:開演30分前から公演終了後30分まで
申込方法:公演日の1週間前までにびわ湖ホールチケットセンターまでお申し込みください。

注意事項

  • お申し込みいただいたチケットのキャンセル・変更はできません。
  • チケットのお申し込み後、ご案内の期限内に所定の手続きをされなかった場合には、チケットの販売・引き渡しをお断りいたします。
  • 友の会優先販売期間中の窓口販売はありません。
  • 都合により、曲目等が変更になる場合があります。