びわ湖ホール オペラへの招待 沼尻竜典作曲 歌劇『竹取物語』
<びわ湖ホール オペラへの招待>は、初めてオペラを観る方もオペラ通の方も、みなさまにお楽しみいただけるシリーズです。
『竹取物語』は、びわ湖ホール芸術監督の沼尻竜典が日本最古の物語を原作に自ら台本を作成し、耳なじみがよく親しみやすい音楽で綴った日本語のオペラです。
2015年8月、びわ湖ホールでの国内初の舞台上演は瞬く間に完売し、第13回三菱UFJ信託音楽賞 奨励賞を受賞しました。
今回はその演出を下敷きに、日本を代表する歌手を客演に迎え、びわ湖ホール声楽アンサンブルがキャストを務め、「セミ・ステージ形式」で上演します。誰もが知る名作古典をどうぞ“オペラ”でお楽しみください
あらすじ
今は昔、竹取の翁といふもの有りけり。野山にまじりて、竹を取りつつ、よろづの事につかひけり―
むかしむかし、竹を取る翁がいた。あるとき翁は光る竹のなかに小さな女の子を見つけ、媼とともに大切に育てた。女の子は不思議にも三か月で輝くばかりの美しい娘に成長し、「かぐや姫」と名付けられた娘の噂は方々に広がった。そして、殊のほか熱心な五人の男が屋敷に通され妻に迎えたいと申し出る。姫はそれぞれに難題を課し、それを夫婦になる条件としたが、誰一人叶えることはできなかった。遂には帝までもが心惹かれ、妃にすべくかぐや姫に近づくが、その要求も受け入れられない。帝はせめてもとして歌のやり取りを望み、姫はこれを約束する。
帝と心を通わせて三年が経とうとした頃、かぐや姫は月を見ては悲しげな顔をするようになった。かぐや姫は、自分が月の都の者であり、次の十五夜に月から迎えがくることを打ち明ける。翁は、帝の軍勢にこれを阻止するよう懇願するが、月の使者の前になす術もなく、帝への手紙と不死の薬を残してかぐや姫は月へ帰ってしまう。残された帝は、不死の薬を返すべく多くの兵を引き連れて、この世で一番高い山で薬を焼き、それからこの山は富士の山と呼ばれる。
台本・作曲・指揮 沼尻竜典が語る『竹取物語』への想い
歌劇『竹取物語』は、「横浜とハノイで新作オペラを上演する」という、横浜みなとみらいホールのプロジェクトのために作曲しました。台本も私が担当しています。日越双方で親しまれているものはなんだろう?と考えた結果、原作には「竹」が重要な役割を果たす「竹取物語」を選びました。
日本最初の小説と言われている「竹取物語」は、さまざまなヴァージョンで広く知られています。ただ、原作は登場人物がかなり多いので、冗長さを避けるため、かぐや姫と帝の愛を中心に構成しました。音楽は私が子どものころ慣れ親しんだキャンディーズ、山口百恵、沢田研二など、昭和の歌謡曲を意識しており、いわゆる「現代音楽」ではない、子どもから大人まで親しめるオペラを目指したつもりです。
この物語には、かぐや姫に結婚を申し込む5名の男性が出てきます。ナルシスト、お金さえあれば幸せになれると思っている人など、いつの時代にもいそうな人たちです。それらのキャラクターは、当時の権力者たちへの皮肉だと言われています。最後にかぐや姫が月に帰る場面は、いまのSF映画を先取りしていて、その先進性には驚かされます。
リラックスして楽しんでいただければ幸いです。
出演&スタッフ
- かぐや姫(1/22)幸田浩子
- かぐや姫(1/23)砂川涼子
- 翁迎肇聡
- 媼森季子
- 帝松森治
- 石作皇子谷口耕平
- 庫持皇子市川敏雅
- 阿倍御主人平 欣史
- 大伴御行晴雅彦
- 石上麻呂足美代開太
- 大将有本康人
- 月よりの使者八木寿子
原演出:栗山昌良
演出補:中村敬一
装置:増田寿子
衣裳:大塚 満
照明:原中治美
音響:小野隆浩(びわ湖ホール)
舞台監督:菅原多敢弘
管弦楽:日本センチュリー交響楽団
合唱:びわ湖ホール声楽アンサンブル
公演概要
日時
詳細
セミ・ステージ形式/全5景・日本語上演 日本語・英語字幕付 (上演時間2時間)
びわ湖ホール芸術監督の沼尻竜典が日本最古の文学作品を原作として自ら台本を作成し、耳なじみがよく親しみやすい音楽で綴った『竹取物語』をお贈りします。
今回は大ホールを会場に、セミ・ステージ形式で上演します。
【びわ湖ホール オペラへの招待】
「オペラをこれから観てみたい」という方に、おすすめの入門編となるオペラシリーズです。
びわ湖ホール声楽アンサンブルが「オペラへの扉」を開けるお手伝いをします。
インタビュー・公演評等
●SPICE
びわ湖ホールで上演する歌劇『竹取物語』の魅力を、オペラ歌手 幸田浩子に聞く
https://spice.eplus.jp/articles/297454
●毎日新聞
和製オペラで「2人目のかぐや姫」登場 ソプラノ・幸田浩子が導く世界
https://mainichi.jp/articles/20220118/k00/00m/200/244000c
●産経新聞
滋賀県立びわ湖ホールで22日から「歌劇 竹取物語」
https://www.sankei.com/article/20220117-3ISMTHOPRBKX3H5722UGDMGGFE/
●朝日新聞デジタル
オペラになった竹取物語 笑い泣いて、ときめくかぐや姫
https://www.asahi.com/articles/ASQ243H0QQ10PTFC025.html
●Freude
沼尻竜典が提示する新しい日本のオペラのかたち びわ湖ホール 歌劇《竹取物語》
https://freudemedia.com/review/taketorimonogatari
●中日新聞
<スケッチ> 沼尻竜典作曲 歌劇「竹取物語」
https://www.chunichi.co.jp/article/427498
チケット情報
料金
発売日
友の会
一般
その他
お問い合わせ
077-523-7136
託児サービス
利用料金:お子様ひとりにつき1,000円
開設時間:開演30分前から公演終了後30分まで
申込方法:2022年1月15日(土)までにびわ湖ホールチケットセンターまでお申し込みください。
バス運行情報
【12:30〜13:30】JR大津駅→びわ湖ホール
【終演後】 びわ湖ホール→JR大津駅
大人210円 小人110円
注意事項
- 6歳未満のお子さまはご入場いただけません。
- お申し込みいただいたチケットのキャンセル・変更はできません。
- チケットのお申し込み後、ご案内の期限内に所定の手続きをされなかった場合には、チケットの販売・引き渡しをお断りいたします。
- シアターメイツ・チケットはびわ湖ホールチケットセンター(電話・窓口)のみ取り扱いです。
- やむを得ない事情により出演者等が変更になる場合があります。
- 友の会優先販売期間中の窓口販売はありません。
- 12月28日~30日・1月1日~4日は休館。 ただし、チケットセンターは12月30日電話受付のみ、12月31日10:00~17:30電話受付・窓口ともに営業します。