公演・イベント
演劇主催公演

現代能楽集『竹取』

公演概要

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実力派ぞろいの出演者による 日本最古の物語文学『竹取物語』の再生

taketori yori(印刷時最大サイズヨコ15cm) 撮影:久家靖秀.jpg

撮影:久家靖秀

光は静かに呼吸していた。

竹林の中でもひときわ立派な竹の内側で

生き物のように

膨らんだり縮んだりを繰り返していた。

のぞくと目のくらむような

光のかたまりがあった。

光は外に出たがっていた。

わたしは光をすくって家に帰った。


今は昔、竹取の翁と言ふものありけり
竹取の翁が、光る竹の中に見つけた手のひら程の小さな小さな女の子。驚異的なスピードで成長しては、やがて帝の寵愛をも受ける美しい娘へと変貌する…。 
瞬く間に人々を魅了し、風のように地上を去っていった〝かぐや姫〞とは?
セリフ劇を超越した独自の演出スタイルで注目を集める小野寺修二を筆頭に、ユーモアとせつなさとが同居する愛おしい作風が魅力の詩人平田俊子、自由な構成の親しみやすい旋律が胸に心地よい音楽家阿部海太郎らを迎え、チャーミングで実力派ぞろいの出演者とともに日本最古の物語文学『竹取物語』の再生に挑みます。
時空を越えて人々に愛される、かぐや姫の秘密のヒミツ!


構成・演出:小野寺修二

脚本:平田俊子

音楽:阿部海太郎

企画・監修:野村萬斎

出演=小林聡美 貫地谷しほり

   小田直哉(大駱駝艦) 崎山莉奈 藤田桃子 古川玄一郎(打楽器奏者) 佐野 登(能楽師 宝生流シテ方)

企画制作=世田谷パブリックシアター

主催:滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール

<アフタートーク開催!>

公演終了後、アフタートークを行います。公演チケットをお持ちの方のみご覧いただけます。

登壇者:小野寺修二(構成・演出)、小林聡美、貫地谷しほり


■現代能楽集とは

「現代能楽集」シリーズは、東京・世田谷パブリックシアターの芸術監督であり狂言師の野村萬斎が企画・監修を務める、古典の知恵と洗練を現代に還元し、現在の私たちの舞台創造に活かしていきたいという考えから生まれたシリーズです。 同シリーズでは、川村毅、鐘下辰男、宮沢章夫、野田秀樹、倉持 裕、前川知大、マキノノゾミという、日本演劇界を代表する錚々たる顔ぶれそれぞれが、能の物語に着想を得て新作を書き下ろし、時に能の演出手法に触発されながら、新たな「現代能楽集」を生みだしてきました。各作品は再演や海外ツアーが行われるほか、読売演劇大賞優秀作品賞を受賞(『奇ッ怪 其ノ弐』)するなど、高い評価を得ています。今回、その人気シリーズの新作がびわ湖ホールに待望の登場となります。演出はフィジカルシアターの旗手・小野寺修二。多彩な出演者とともに、日本最古の物語文学「かぐや姫」をあらたなおとぎ話として現代に甦らせます。


【演出家、出演者コメント】

■小野寺修二(構成・演出)

日本最古の物語といわれる竹取物語。昔絵本で読んだかぐや姫は、やんごとなき美しさとの噂がめぐっていくのを「怪物だと周りにバレたら掌を返すから、気をつけて!」と神経質になって読んだ記憶があります。(実際、急激に成長した不思議な子どもであることは膨らまされずでしたが)

子どもの天井知らずの万能感はきっと今も昔も、何の迷いもなく文字通りすくすくと成長し、かぐや姫を育て始めてから翁の元には黄金が竹の中からザクザク出てくるのも何だか説得力を持つ気がします。その子どもの世界が、ある時トンと天井にぶつかって守られていた境界線がなくなり、女性となったかぐや姫は世間に投げ出され浮標のない状態、ああだこうだ勝手に評され、かぐや姫の五人衆に対するわがままな無理難題も、胸のすくような共感するような、何とも読み切れない孤独感あり。月への帰還を阻止しようと皆が空に向かって無駄に弓矢を射るところが印象深く、その確かにいたのに結局いなくなってしまう、悲しいともハッピーとも違う、言ってみれば中庸さ、そんなことを表出したいと思っています。

今回、小林聡美さんと貫地谷しほりさんというお二人にご出演頂けることになり、最古であり現代でもある何か新しい普遍を見つけられればと思います。

■小林聡美

小野寺さんは優しい顔をして、実は厳しい(笑)。身体を全力で絞り出す様な感覚と集中力と瞬発力が求められます。そこを覚悟して、楽しく稽古に挑めたらと思います。

貫地谷さんとは初めてお会いしましたが、身長が私と全く同じでとても親近感を感じました。芯の強そうな女優さんで、共演がとても楽しみです。他にも能楽師やダンサーなど、共演者に様々なジャンルの方々がいらっしゃるのがこの作品の魅力だと思います。『竹取』がどういう作品になるのかまだわからない段階ですが、皆様に驚きと楽しさを感じていただけるよう、頑張りたいと思います。

■貫地谷しほり

元々「かぐや姫」のお話には興味がありましたが、今回小野寺さんが演出されるということで、ただ物語の美しさだけでなく、人間の影の部分みたいなものも描かれるのではないかとさまざまな期待が膨らんでいます。自分自身不安な部分はありますが、フィジカルシアターというか、新しいジャンルに挑戦できる機会ですので楽しみです。小林さんはお芝居から伝わってくる潔さが気持ちよく、ずっとご一緒してみたかったのでとても嬉しいです。今日初めてお会いしましたが、ビジュアルの撮影で一緒に面白いポーズをとってみたり、小野寺さんとのやりとりも和気あいあいとした雰囲気でしたのでこれからの稽古が楽しみです。

                   

会場
中ホール

料金(税込)
青少年割引当日券:S席2,500円/A席1,500円
( )内は友の会会員料金

お問い合わせ
びわ湖ホールチケットセンター

注意事項

6歳未満のお子さまはご入場いただけません。
お申し込みいただいたチケットのキャンセル・変更はできません。
チケットのお申し込み後、ご案内の期限内に所定の手続きをされなかった場合には、チケットの販売・引き渡しをお断りいたします。
やむを得ない事情により出演者等が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
友の会優先販売期間中の窓口販売はありません。
青少年割引当日券 公演当日S・A席に残席がある場合に限り、青少年(24歳以下)の方に対し、定価の半額で当日券を販売します。(劇場窓口のみで取り扱い。学生証等年齢の分かるものをご提示ください。)

チケット情報

料金


発売日

友の会

2018年7月6日(金)10:00~

一般

2018年7月8日(日)10:00~

チケット取扱

窓口でチケットを購入する

びわ湖ホールチケットセンター窓口
〒520-0806 滋賀県大津市打出浜15-1
休館日毎週火曜日(休日の場合は翌日) 受付時間10:00~19:00
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公演当日まで(公演により異なります)

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