ピアノ・ストーリー　クララ・シューマンとヨハネス・ブラームス 「音符に愛を閉じこめて」

東海市芸術劇場館長兼芸術総監督 安江正也の書下ろし台本で2020年と2022年に同館で公演され、好評を得た「ピアノ・ストーリー」を今回びわ湖ホールで上演します。
作曲家ロベルト・シューマンの妻であり当時高名なピアニストだったクララ・シューマンと、音楽史に名を遺す大作曲家ヨハネス・ブラームス。２人の間で実際に交わされた手紙や日記には、お互いに対する確かな「愛」が込められていました。これらをもとに構成された物語を、ピアニスト 伊藤恵、阪田知樹が演奏するピアノ曲とともに、声優の金月真美(クララ役)、宮坂俊蔵(ブラームス役)、谷 昌樹(第３の男役)の３人が朗読します。最後まで結ばれることはなかったけれども、決して離れることもなかったクララとブラームス。２人が言葉に、音楽に閉じこめた想いをお届けします。

物語はクララとブラームスのピアノ演奏とともに進行します。クララとしてピアノを演奏するのは、シューマン・ピアノ曲全曲録音CD「シューマニアーナ1～13」などを代表作に持ち、シューマンの演奏において世界的な評価を受ける伊藤恵。ブラームスとして演奏するのは、国際的に活躍し、今年ファッション、アート、音楽などの分野で各界に多大な影響を与えた若手クリエイターを顕彰する第20回ベストデビュタント賞（一般社団法人日本メンズファッション協会主催）を受賞するなど、ピアノだけでなくファッション分野でも注目される阪田知樹です。２台ピアノによるブラームスのワルツ イ長調で幕を開け、ブラームス ピアノ・ソナタ第２番（ブラームスのソロ）、第３番（クララのソロ）、ハンガリー舞曲集より第１番（クララとブラームスのピアノデュオ）ほか、各場面に関連した11曲を演奏します。実力派２人のピアノが物語をより切なく、情景的に彩ります。ぜひお楽しみください。