アレクサンダー・コブリン　 ピアノ・リサイタル

アレクサンダー・コブリンは、ロシア出身で現在はアメリカを本拠地とし、幾度の来日公演も人気を博してきました。2003年、浜松国際ピアノコンクール第２位（１位なし最高位）、2005年ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでの優勝をはじめ、幾多の受賞歴を誇るコブリンが成熟の時を迎え、満を持してびわ湖ホールに初登場します。
ピアノは、Shigeru Kawai フルコンサートピアノ SK-EXをコブリン自らが持ち込んで使用。繊細なピアニッシモから力強い響きまで、幅広いダイナミックレンジと豊かな倍音による魅力的なハーモニーを生み出すこの名器で、研ぎ澄まされた美しい音を響かせます。

繊細さと力強さを併せ持つアレクサンダー・コブリンが、ドイツ語圏を代表する作曲家の名曲を通して、その深い精神性と詩情を描き出します。
幕開けは、ベートーヴェンの「ピアノ・ソナタ第27番」。ロマン派への橋渡しともいえるこの作品は、詩的で内省的な響きを持ち、後にシューベルトやシューマンに大きな影響を与えた一曲です。そして、シューベルトの「楽興の時」。短編小説のように展開される6曲は、シューベルトの自由な即興性とコブリンの表現力が見事に融合します。
後半は、シューマンの初期ロマン派のスタイルが凝縮された「アラベスク」と、シューマンの最高傑作の一つと言われる「クライスレリアーナ」です。
珠玉の名曲続きのリサイタル。心を揺さぶるひとときをお届けします。

教育にも力を注ぎ、グネーシン音楽学校などを経て、2017年7月よりイーストマン音楽学校にて教鞭をとるアレクサンダー・コブリン。第１回びわ湖ホールピアノコンクール入賞者を受講者に迎え、公開マスタークラスを開講します。第一線で活躍するコブリンがどのように指導するのか、ぜひご覧いただきたい内容です。

日時：2025年12月19日（金）
会場：滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール　小ホール
受講者：田村有佳子（Ｂ部門(高校生以下)2位　1位なし最高位）、天野薫（Ｂ部門入賞）
料金：1,100円（自由席・税込）※チケットは本公演と同時発売