ジャーナル
2026年3月28日

「びわ湖の春 音楽祭」初お目見えとなる沖澤のどか

「びわ湖の春 音楽祭2026」に出演するオーケストラは、今年も京都市交響楽団。びわ湖ホール芸術監督の阪哲朗が、「ずっと出演をオファーして来ただけに、指揮者としての出演が決まり本当に嬉しい!」と語るのが、現在京響の常任指揮者をつとめる沖澤のどかだ。

沖澤の人気は絶大で、2023年の常任指揮者就任以降、沖澤が振る京響の定期演奏会のチケットは早々にソールドアウトが続いている。「びわ湖の春 音楽祭」初お目見えとなる沖澤のどかは、2018年に「東京国際音楽コンクール〈指揮〉部門」、2019年には「ブザンソン国際指揮者コンクール」を連続優勝。2020年から22年にかけて、ベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーより奨学金を受け、首席指揮者キリル・ペトレンコのアシスタントを務め、2023年に京都市交響楽団第14代常任指揮者に就任。2024年には、故・小澤征爾総監督から指名を受けて「セイジ・オザワ松本フェスティバル」(OMF)の首席客演指揮者にも就任。指揮するオーケストラからは一体感のある素晴らしい演奏を引き出し、楽員は一様に的確な指示を称賛。おまけに集客は申し分なし。眩いまでの音楽的成果を発揮し、クラシック音楽関係者を唸らせている。

そんな沖澤が「びわ湖の春 音楽祭2026」では京響を相手に2公演に登場。4月25日の大ホール公演(15:15~)では、ロシアの現代作曲家シュトニケの『モーツァルト・ア・ラ・ハイドン』とハイドン『交響曲第45番 告別 』を組み合わせるというウィットに富んだ至極のプログラム。2曲続けてステージ上から奏者が消える体験、この機会でしか堪能できないはず。そして26日のファイナル・コンサート(18:40~)では、沖澤が愛してやまないモーツァルトの歌劇から、『フィガロの結婚』ハイライトを演奏会形式で上演。音楽祭出演歌手にびわ湖ホール声楽アンサンブルのメンバーも加わり、オールスターキャストで届けてくれる。沖澤で『フィガロの結婚』というと、2022年のOMFで初めてサイトウ・キネン・オーケストラを指揮して話題となったプログラム。こちらも錚々たる歌手が揃うだけに祝祭ムードで終わるはずもなく、名演誕生は間違いなさそうだ。改装前の大ホールで繰り広げられる “狂おしき喧噪の1日” を心ゆくまで楽しみたい。

磯島浩彰(音楽ライター)