「びわ湖の春 音楽祭2026」の聴きどころ

今年も4月25日、26日の二日間、「びわ湖の春 音楽祭2026」が開催される。びわ湖ホールは今年7月から2028年2月まで、大規模改修工事に伴い全館閉館となるため、現在のびわ湖ホールで行われる最後の音楽祭となる。音楽祭のテーマは “誘い(いざない)” 。音楽祭の規模としては、2日間で有料公演が18公演(大、中、小ホール)、無料公演が16公演(大、中ホール、メインロビー)と、昨年を上回る規模で行われる。
藤木大地(カウンターテナー)と芸術監督 阪哲朗の共演や、びわ湖ホール声楽アンサンブルが出演する無料公演だけでも十分楽しめるが、せっかくなら公式パンフをフルに活用し、有料公演と無料公演を組み合わせた自分だけの鑑賞プランを作り、音楽三昧の1日を送ってみてはいかがだろうか。演奏時間は休憩無しの45分(オーケストラ公演は1時間)。有料公演は1,650円から2,750円(18歳以下は550円から1,650円)と手頃な価格で超一流の音楽を味わう、またとないチャンスなのだ。
音楽祭のオーケストラは京都市交響楽団。オープニングコンサートは、ウィーンの実力派ピアニスト ヤスミンカ・スタンチュールや、石橋栄実(ソプラノ)、大西宇宙(バリトン)をソリストに迎え、音楽祭のテーマにちなんで『ドン・ジョヴァンニ』の名曲とモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を、芸術監督の阪が指揮する。ファイナル・コンサートには常任指揮者の沖澤のどかが登場し、石橋栄実、大西宇宙、甲斐栄次郎(バリトン)、びわ湖ホール声楽アンサンブルらとモーツァルト『フィガロの結婚』(ハイライト)を演奏会形式で上演する。他にも、沖澤が指揮する京都市交響楽団の公演、京都橘高校吹奏楽部のマーチングや陸上自衛隊中部方面音楽隊を楽しめるのも、大ホールならでは。
中ホールでは、神戸市室内管弦楽団が0歳児から入場可能な公演で「お子さまのコンサートデビュー!」をお手伝い。びわ湖ホール声楽アンサンブルと滋賀県高等学校合同合唱団との共演(阪監督が指揮)や、今年の2月に本選が開催された
「第2回びわ湖ホールピアノコンクール」で1位受賞者による演奏、大人気のびわ湖ホール四大テノールの明るい歌声なども聴ける。
毎年完売続出の小ホールでは、魅力的な公演が並ぶ。25日には堀米ゆず子(ヴァイオリン)、児玉隼人(トランペット)、藤木大地(カウンターテナー)、びわ湖ホール声楽アンサンブル(寺島陸也 指揮)による公演。26日は、ヤスミンカ・スタンチュール(ピアノ)、長谷川将山(尺八)、ゲオロギー・ロマコフ(チェロ)他、甲斐栄次郎(バリトン)、ニキータ・ポリソグレブスキー(ヴァイオリン)による公演と、ジャンルを超えた一流アーティストの公演を楽しめる。音楽三昧の1日を楽しみ尽くしたい。
磯島浩彰(音楽ライター)