アーティスト

前橋 汀子Maehashi Teiko
日本を代表する国際的ヴァイオリニストとして、その優雅さと円熟味に溢れる演奏で、多くの聴衆を魅了してやまない。5歳から小野アンナにヴァイオリンを学び、その後、桐朋学園子供のための音楽教室、桐朋学園高校で斎藤秀雄、ジャンヌ・イスナールに師事。17歳で旧ソ連国立レニングラード音楽院(現サンクトペテルブルク音楽院)日本人初の留学生に選ばれ、ミハイル・ヴァイマンのもとで学んだ。その後、ニューヨーク・ジュリアード音楽院でロバート・マン、ドロシー・ディレイ、スイスでヨーゼフ・シゲティ、ナタン・ミルシテインの薫陶を受けた。これまでにベルリン・フィル、ロイヤル・フィル、フランス国立管などの名楽団、メータ、ロストロポーヴィチ、小澤征爾など世界の一線で活躍するアーティストとの共演を重ねている。近年、小品を中心とした親しみやすいプログラムによるリサイタルを全国各地で展開。一方、J. S. バッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティ―タ」、ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ」、ブラームス「ヴァイオリン・ソナタ」などにも意欲的に取り組んでいる。また、最新録音として、ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ全集」のCDが2025年2月にソニーミュージックより発売。著書『私のヴァイオリン 前橋汀子回想録』が早川書房より、最新刊『ヴァイオリニストの第五楽章』が日本経済新聞出版より出版されている。これまでに日本芸術院賞、第37回エクソンモービル(現・ENEOS音楽賞)音楽賞洋楽部門本賞受賞。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。使用楽器は1736年製作のデル・ジェス・グァルネリウス。