1962年桐朋学園大学音楽科卒、同時に藤原歌劇団公演「修道女アンジェリカ」にてデビューを飾る。1966年ミトロプーロス国際指揮者コンクール(ニューヨーク)第4位入賞。1969年にはカラヤン国際指揮者コンクール(ベルリン)第4位入賞を果たす。以後めざましい活躍を続け、読売日本交響楽団、マンハイム市立歌劇場、ハンブルク州立歌劇場、レーゲンスブルク市立歌劇場、エンスヘデ市立歌劇団などの指揮者を歴任、オペラ指揮者として確固たる実績を築き上げる。また、1970年からはバイロイト音楽祭の音楽助手として数々の歴史的公演に加わり、バイロイト・フェスティヴァル元総監督ヴォルフガング・ワーグナー氏から「飯守泰次郎こそドイツ語でKapellmeister(名指揮者)と呼ぶにふさわしく、そこにはマエストロと言う言葉以上に大きな尊敬の念が込められている。」と絶大なる信頼を得た。90年代より国内での活動を再び活発化させ、1993年4月から98年3月まで名古屋フィル常任指揮者、1997年9月から2012年3月まで東京シティ・フィル常任指揮者、2001年から10年まで関西フィル常任指揮者を歴任。古典派からロマン派にかけてのレパートリーを根幹に、意欲的な活動を展開。特に2000年から4年がかりで東京シティ・フィルと取り組んだワーグナー「ニーベルングの指環」全4作ツィクルス上演では、その功績により2003年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。現在、東京シティ・フィル桂冠名誉指揮者および関西フィル桂冠名誉指揮者。2012年9月から新国立劇場オペラ部門芸術参与に就任、2014年9月から同芸術監督に就任予定。CD制作に関してはフォンテックレーベルから多数リリース、その演奏の充実ぶりが各誌より絶賛されている。2000年度サントリー音楽賞、2004年11月紫綬褒章、2008年第43回大阪市市民表彰、2010年11月旭日小綬章を受章。