アーティスト
小山  由美
小山 由美KOYAMA Yumi

東京芸術大学声楽科卒業、及び同大学院修了。畑中良輔、長野羊奈子、兵藤豪希、L.フィッシャー、J.コックス、A.レイノルス、J.ロイブル、G.ビシネフスカヤの各氏に師事。在学中よりオペラ、オラトリオ、及びリートのコンサート等で活動を始め、修了後渡独。ワイマールでの「マタイ受難曲」をはじめ、ケルンにて「クリスマス・オラトリオ」、ミュンヘンにて「エリア」ライプツィヒにて「レクイエム」等の宗教曲を、シュレスヴィッヒ=ホルスタイン音楽祭では『ドン・カルロ』のエボリを歌い、ザルツブルグではチャイコフスキー『イオランタ』のラウラに抜擢される。歌曲の分野では、ベルリンをはじめ、ドイツ主要都市等の他、サンクト・ペテルブルクにてチャイコフスキー、ムソルグスキー等の歌曲によるリサイタルで好評を博す。また現代音楽においてはアメリカ・ニューハンプシャー音楽祭、パリ・フランス放送局プレゾンス祭、ドイツ・ダルムシュタット音楽祭、その他数多いラジオ、テレビ録音を手がけ、幅広い演奏活動を行っている。96年に『ワルキューレ』フリッカ役で二期会公演に初出演。 97年11月には新国立劇場開場記念公演『ローエングリン』にオルトルート役で出演、力強い歌唱を絶賛され、98年はヤナーチェク『イェヌーファ』(演奏会形式)はじめコンサートでも活躍。 99年は2月二期会公演『タンホイザー』ヴェーヌス役等、瞬く間に国内での地位を固め、続く3月にローマ歌劇場においてシノーポリ指揮『ワルキューレ』、9月にはシャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団定期演奏会ロッシーニ「スターバト・マーテル」に出演、表情豊かな歌唱が高く評価された。続く12月にも再びN響に招かれ、準・メルクル指揮「第九」公演に出演するなど、コンサートの分野でも第一人者としての評価を確立した。 2000年4月新国/二期会共催公演『サロメ』にヘロディアス役で出演し好評を博した後、7?8月シノーポリ指揮『ワルキューレ』ロスヴァイセ役で待望のバイロイト音楽祭にデビュー以来、2004年のシーズンで5年連続出演、金字塔を打ち立てた。同年9月には東京シティ・フィル特別公演飯守泰次郎指揮『ラインの黄金』にフリッカで出演。同公演には2002年『ワルキューレ』、2004年『ローエングリン』にも出演し、公演の成功に多大なる貢献を果たした。また、2001年6月東京フィルハーモニー交響楽団チョン・ミュンフン指揮マーラー「交響曲第2番」“復活”で高い評価を受け、2002年3月・4月新国立劇場『ワルキューレ』のフリッカ、5月『サロメ』のヘロディアス、2003年2月二期会創立50年記念『カルメン』タイトルロール、を務め好評を得、11月には二期会・日生劇場共催『ルル』(全3幕ツェルハ補筆完成版=日本初演)にゲシュビッツ伯爵令嬢役での出演し、他を圧倒する存在感を示して絶賛される。 2004年には新国立劇場『神々の黄昏』の他、名フィル『蝶々夫人』〈演奏会形式〉でスズキに挑み新境地を拓く。2005年2月新国立劇場『ルル』(2幕版)に於いて傑出した演唱を聴かせた。最近では、2008年2月二期会公演『ワルキューレ』ではフリッカを演じ、改めて高い評価を得た。わが国を代表するメゾ・ソプラノとして活躍を続けている。現在ドイツ・シュトゥットガルト在住。二期会会員