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2026年2月12日(木)
ピアノコンクール

第2回びわ湖ホールピアノコンクール本選 審査員からの全体講評

令和8年2月1日(日)に本選を行いました「第2回びわ湖ホールピアノコンクール」について、全体講評を掲載いたします。

●阪 哲朗(びわ湖ホール芸術監督/指揮者)

今回も小学生から大人まで幅広い年齢の方に参加していただきました。

演奏中の皆さんは、表彰式で同じ舞台上で見るよりはるかに大きく見えました。子どもの頃「楽器が上手い人」は、いつ、どこで「音楽家」になるのだろうと普段から考えているのですが、皆さんは既に「音楽家」になっているからこそ大きく見えたのかもしれない、と感じました。

音楽家にとって大事なのは、演奏を通して作曲家や作品の持つメッセージを伝えることです。「ミスをしなければよい」「他の人より上手ければよい」ではなく、作曲家になり代わって自分の感じる作品の良さをお客様に伝える、共有することが重要です。これからも皆さんからどんなメッセージが出てくるのかな、と楽しみに聴かせていただきます。演奏により「感心」するだけでなく「感動」を呼び起こされるような音楽家が、びわ湖ホールから沢山羽ばたいていってほしいと思います。

第1回の受賞者とは色々な事業でご一緒してきましたが、今回の受賞者とも末永くお付き合いしていきたいと思います。ホールという大きな空間を有効に使って、今後も音楽家として成熟していってほしいと願っています。

上野 真(京都市立芸術大学教授/ピアニスト)

このコンクールの本選は、びわ湖ホールの大ホールという空間で演奏することが1番のポイントだと思います。なかなか演奏機会が得られない1800席のホールで、普段とは違う場所で弾くことが何よりの経験だったのではないでしょうか。大きい空間だからこそ、音を磨くことや、テンポを吟味し明瞭にはっきり聴かせることなど、基本的なことが重要でした。また、教えられたように弾くだけでなく、楽譜を読み込み、その時その時の空間でよく聴こえるように演奏することにこだわってほしいと思います。

音楽は一生勉強ですので、入賞された方はそれに驕らず、入賞できなかった方は失望せず、研鑽を続けてください。今後の長い芸術的人生の歩みを心から応援しています。

土居知子(京都女子大学教授/ピアニスト)

熱演をありがとうございました。他の作品の演奏を聴いてみたい、今後どのように成長されるか聴いてみたい、と思う参加者の方々が沢山いらっしゃいました。これからもずっと長い目で、皆さんの成長を辿っていきたいと思います。

このコンクールは演奏曲目の自由度が高いですが、もう少し選曲にこだわってほしいと思いました。試験等の課題曲と重ねたりレパートリーを組み合わせたり、と色々な事情があると思いますが、音楽家を目指す中で「何を伝えたいのか、何を勉強したいか」を一番に考えて選曲し舞台に臨むと、より多くのことが伝えられるでしょう。

人生100年時代と言われますが、ピアノ曲は星の数ほどあり、勉強できる曲は限られます。長い音楽人生の中で、どの曲をどの時点でどのように勉強したいかを考えて選び取っていくと、より良い歩みになると思います。