野村万作・野村萬斎狂言公演『苞山伏』『川上』『釣針』

[gallery columns="4"] 人間国宝の野村万作、映画『のぼうの城』主演など狂言以外でも活躍している野村萬斎による狂言公演。 『川上』では、80歳を超え、ますます円熟した野村万作による叙情に満ちた演技をご堪能ください。 『釣針』は、独身の主人と太郎冠者が、夢のお告げの通り、釣針で妻を釣り上げるお話です。太郎冠者を演じる野村萬斎の洒脱な舞と、華やかな装束の女たちがずらりと並ぶ賑々しい舞台です。 『苞山伏』は和泉流の専有曲で、推理小説のような展開が見ものです。 <出演> 野村万作、野村萬斎、石田幸雄ほか 万作の会 <演目> 解説:野村萬斎 『苞山伏(つとやまぶし)』 早朝から山に薪取りにきた山人が休んでいると、旅の山伏が通りかかり、近くで昼寝を始める。さらに通りかかった男は、山人の枕元に置かれた昼食の藁苞(わらづと)を見つけ食べてしまうが、山人の目を覚ます気配に慌てて寝た振りをする。まもなく目を覚ました山人は、昼食がなくなっていることに気づき、男を起こして問いただすと、男は素知らぬ顔で山伏に罪をなすりつける。あらぬ疑いをかけられた山伏は、真犯人を明らかにすべく祈祷をはじめるが…。 和泉流の専有曲で、狂言には珍しく、推理小説のような味付けの展開が楽しめます。三人三様の人物設定にもご注目下さい。 『川上(かわかみ)』 吉野の里に住む盲目の夫が、霊験あらたかという川上の地蔵に参詣する。参篭の甲斐あり、早速目が開くが、地蔵のお告げには「連れ添う妻が悪縁ゆえ離別せよ」という条件があった。それを聞いた妻は腹を立て、地蔵をののしり、絶対に別れないと言い張る。それを聞いた夫は…。 人間と運命の対峙を鮮やかに描いた異色の名作です。野村万作の、叙情に満ちた円熟味溢れる演技をご堪能下さい。 『釣針(つりばり)』 独り身の主人が、同じく妻を持たない太郎冠者と共に妻を得ようと西宮の夷に参詣すると、西門に置いてある釣針で妻を釣るよう夢のお告げを賜る。太郎冠者は「釣ろうよ、釣ろうよ」とフシ面白くかけ声をかけながら、主人の妻に続いて、数人の腰元、さらには自身の妻を釣り上げる。主人が奥へ入った後、太郎冠者は自分の妻に対面するのだが…。 主人の代わりに次から次へと女たちを釣り上げる、太郎冠者の洒脱な舞が見どころです。色とりどりの装束に身を包んだ女たちがずらりと並ぶ、華やかな舞台をお楽しみ下さい。 主催:公益財団法人びわ湖ホール 助成:公益財団法人西川文化財団 撮影:政川慎治